簡潔にいうと、景気後退によって雇用維持が困難になった事業主に対して、休業手当の一部を政府が負担することで、社員を一時帰休などの方法で休業させて雇用維持を図るというものである。労働基準法26条によって「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない」と決められているが、その手当の一定比率を助成すると
雇用調整助成金の功罪... の続きを読む
従業員を鎖でつないでおくメリットはいくつかある。たとえば、全国紙で経済面を二〇年近く担当している記者などは、こんなことを言っている。「以前は、企業についてそこの社員に取材しても、みんなとってつけたように広報と同じことしか言わなかった。取材するのに苦労していましたよ。最近はペラペラ喋ってくれるようになりましたが」転職する余地がなければ、自分の会社にとって都合の悪いことなど言わないだろう。乗っている船
逃げ道をふさぐ... の続きを読む
知り合いと飲み会を開く機会がありました。そこで、話に出てくるのはだいたいが、仕事の話だったりします。やっぱり、隣の芝生のことがとても気になる様子なのです。そういう会話から、自分が一般的にどのような層にいるのかがわかります。まあ自分が一般的に下層の方にいる人間だとつきつけられて落ち込んでしまう場合もたくさんあるとは思うのですが。その知り合いの中に転職を繰り返している人間というのがいます。ちゃんとした
転職を繰り返す知り合い... の続きを読む
第一に、技術の変化がある。高度な情報、通信技術が産業活動全般に浸透してくるにともない、労働者個々人の情報処理能力がますます重要になり、また、分散型情報共有ネットワークが発達してくるにつれて対面型の職場集団における非明示型の情報共有だけでなく明示型の情報共有が求められるようになる。そうした変化の下では個々人の明示的な能力がますます大切となり、また評価されざるを得なくなるからである。第二に、労働市場の
三つの環境条件の変化... の続きを読む
すべてがまったく不確実であれば、どのような予想を立てるにしても、自らの期待に確信が抱けるわけではない。期待を形成するとしても、それは確かと思える項目を頼りとして推論する以外にないのであり、その確かさを与えてくれるのが過去からの経験であり、「慣行」というものである。このような観点からいえば、われわれが行っていることは「慣行」の破壊にほかならず、その結果が「確信の危機」となるのであれば、要するに自分で
日本経済そのものが「確信の危機」に陥っている... の続きを読む
時として、私は大学で若い人を相手に講義やセミナーなどをしていて逆に大いに学ばせられることがある。大学で通常の講義をしていると、学生の出席率はあまり高くない。学生から見れば授業に出席していなくてもあとで誰かのノートを見ればおおよその事はわかる。それで試験に合格点がとれるなら何も貴重な時間を使って講義になど顔を出す必要はない。仲間で組織をつくり、交替で熱心にノートをとり、それを共有すれば足りるのである
学生の組織「シケタイ」... の続きを読む
日本でもアメリカと似たような現象が着実に起こり始めている。つまり、どんなにがんばっても年収が500〜600万円、行ってもせいぜい700万円どまりの人と、年収1千数百万円以上の人が、95パーセント対5パーセントの割合ではっきり分かれていくだろうということだ。アメリカと同じ“中抜き現象”で、中間層がいなくなっていくと思われる。私はこのところ以前よりずっと多く、日本のエリートと呼ばれる人たちとお会いする
5パーセントと95パーセント... の続きを読む
現代の雇用社会において、個々の会社のニーズに応えられる実力者はどこにいるのか。すでに十分な職歴があって、実力が証明されている人は、今後ますます。雇われやすくなるかもしれない。これに対して、若くて、低学歴ということになると、なかなか自分の実力を発揮する機会すら得られないことになる。「良い看板」をもたないノンーエリートは厳しい状況に追いやられる。採用担当者は、よほどの目利きでなければ、ノンーエリートの
ノンーエリートは厳しい状況に追いやられる... の続きを読む
「パート研報告」も、正規雇用のあり方を含んだ総合的な見直しが必要であることを指摘しており、これはきわめて重要な注目点というべきだ。しかし、同報告が以下のような課題の基本的方向性を示しているのは逆に非常に気になるところである。第一に、正規雇用の働き方の問題をえぐってそれを改善の方向に切り替えていくようにはなっていない。正規雇用の現実を容認しつつ、これまでの正社員とは違ったスタイルの正社員をつくって、
課題の基本的方向性... の続きを読む
PDCAが有効なのは、別に企業経営といった大きな話ばかりではない。日常生活の些細なことでも、PDCAサイクルは大なり小なり機能している。たとえば、東京で新宿駅から銀座に行くのに、JRで行くか、地下鉄で行くか。都営バスで行くか。別に歩いて行ったって構わない。一時間半ぐらいかかる。それぞれ料金も違うし、所要時間も違う。窓から見える風景も違うし、昇り降りの階段の数も違う。どれを選んでもいいのだが、そこに
PDCAサイクルを機能させる... の続きを読む
誤解なきように言うが、私は帰国子女を差別しているわけではまったくない。ただ、「帰国子女」ということで良く見えがちになってしまっている状態に警鐘を鳴らしたいのだ。さらに言うと、「帰国子女」にも、「自分は帰国子女だから外資系か商社」というような、安易な就活をしてもらいたくないと思っている。帰国子女にかぎらず、プロフィールだけで決めつける採用活動、就職活動はそろそろ終わりにしてはどうだろうか。「最後に何
不安、疑問を解消することが第一目的... の続きを読む